http://www.kansai-event.com/kinomayoi/post_batt_KH.shtml
結論としては、機器に充電機能があったり、モーター・フィラメント・ヒーター部品などで無い場合は、自己責任で使用可能と理解しました。以下はリンク先記事の抜粋です。
- マンガン・アルカリ乾電池の代わりにエネループやほかのニッケル水素充電池が使えるか?
- 電気特性ではニッケル水素充電池は本ページで説明していますようにアルカリ電池やマンガン電池の置き換えに多くの場面でじゅうぶん対応できる電池ですが、モーター・フィラメント・ヒーター部品などを利用している機器では十分に安全性を確かめた上で使用するようにしてください。特に「アルカリ電池専用」と書かれた機器では、充電池を使用した際に発熱・発火・ヤケドなどの事故・ケガをした場合も全て自己責任になるという事は頭に置いて利用しましょう。
- 発熱事故以外にも、機器の寿命を極端に縮める場合があります。大光量の専用豆電球を使用した強力ライト、またモーター(コイル)を使用した機器では、電球やコイルの特性で動作開始時に突入電流と呼ばれる大電流が流れ、普通のアルカリ電池では大電流特性があまり良く無いのでトラブルは起きませんが、充電池や最近のデジカメ用の「パルス放電に強い」強力なアルカリ電池にすると大電流を流せるので突入電流が機器の想定を超えた大電流になり、電球やモーターの寿命を縮めたり短期間で壊れて(切れて)しまう原因になる場合があります。
- 「アルカリ電池専用」と書かれた意味が「マンガン電池ではパワー不足なので、ハイパワーで長時間使用できるアルカリ電池専用(推奨)の機器です。」という意味なのか、「充電池では発熱や突入電流で機器を壊す(寿命を縮める)恐れがあるので、アルカリ電池専用です。[充電池使用禁止]」という意味なのか、説明書に書かれた注意書きをよく読んで、メーカーの指示に従ってください。
- エネループは乾電池の代わりに使用出来る?
- よほど特殊な機器以外では、エネループやほかのニッケル水素電池は乾電池の代わりに使用できます(ここで言う「使用できる」は、長期保存や過放電で電池を痛めるかは関係なく、充電した充電池を入れて「機器が動作するか」についてです)。
- 色々な機器で「エネループは使えない?」には電気的な原因と、電池のサイズ的な原因の2つが考えられます。
- 電気的な原因として、乾電池の1.5V、充電池の1.2Vという違いがあります。これは「定格電圧」と呼ばれる電圧で、電池の中の化学物質の性質から「電池一個で起こせる電圧値」のことを言います。これは作りたてで未使用の乾電池、またはちゃんと充電した充電池が起こせる電圧で、使用して電気を消費すればだんだん下がってゆきます。 厳密に言えば、作りたての乾電池や充電したての充電池では0.1~0.2V程度定格電圧より高い電圧が出ています(普通に使うぶんにはあまり気にしないでも良いです)。使用機器によっては本当に「1.5Vでは動作するが1.2Vでは動作しない」という機器も存在します。しかし、それはあまりにも特殊な機器で、普通の家庭用機器やパソコン周辺機器ではまず見かけません。そのかわり「かなり高い電圧でないと正常に動かない機器」という程度の物は少しだけ家庭用機器の中にもあるようで、もしそういう機器なら定格電圧が1.2Vの充電池は不利です。非常に高い電圧を必要とする機器でも乾電池の最初の1.5Vを「0.1Vでも下回ったら使用できなくなる」のではなく、少しは電圧が下がっても使用できるはすです。でないと「乾電池を入れて数分しか使えない」のでは全く実用的な機器ではないのですから。
- もう1点は電池のサイズです。エネループは従来のニカド/ニッケル水素充電池と違う問題点を抱えています。それは「サイズが少し大きい」という事です。
- 電池のサイズは日本ではJIS規格で厳密に決められています(世界でも規格があります)。しかし、「決められている」とは言ってもきっちり「このサイズで作りなさい」ではなく「このサイズ“以内で”作りなさい」という最大・最小のサイズに幅を持たせたもので、そのサイズの中では多少の大きさの違いは認められています。従来の電池は「最大サイズより小さく、最小サイズよりは大きな、それなりに平均的なサイズ」で作られていましたが、エネループを作る際に容量を稼ぐ為にギリギリまで頑張ったのでしょう。ほぼ電池の大きさの最大限いっぱいのサイズで作られてしまいました。その為に「平均的なサイズの電池では入るようにしていた」という機器ではエネループは大きすぎて入らない!という問題が各地・色々な機器で起こりました。
- 最初から機器の電池ボックスに入らないのであれば、簡単に「入らないよ!」とわかるのですが、サイズ問題で最も陥りやすい動作不良に「逆挿し防止に引っかかる」があります。機器に電池を逆向きに入れたら、中の回路には逆向きの電流が流れますのでICなどの+-の向きが決まっている(極性があると言います)電子部品が壊れてしまいます。そこで逆極性では壊れてしまうような機器では、「電子回路側に保護回路を入れる」「電池ボックスに逆挿入を防ぐ」の2つの保護方法のうちいずれか、または両方が取られています。「電池ボックスに逆挿入を防ぐ」は電池の形状を利用したもので、電子部品を必要としない為に多くの機器で使用されている方法です。具体的には「電池の+側は+電極が突起しているので、間違って逆向きで-側が来ても突起していないので接触しない」ようにするだけです。普通のニッケル水素電池でも同じで問題無く使用できますが、エネループはサイズがギリギリで製造されている為、全長は同じですがボディの肩が高くなっていて、結果的に+電極の突起高さが低くなっています。
- 今まで、「エネループを入れたら全く動作しない。」という話の方の原因を調べたらほとんどがこの「肩の高さ問題」でした。 解決するには電池ボックス内の逆挿し防止突起をヤスリ等で削って高さを低くしてください(これも一応「改造」になりますので、メーカー保証は受けられなくなります。自己責任で!)。この「肩の高さ問題」は、リニューアルされた新型エネループでは多少改善されています。
- 「1000回くりかえし使用できる」というのはどういうことか?
- 電池メーカーの言う充電「500回」や「1000回」は、JIS規格の『密閉型ニッケル・水素蓄電池』の規格であるJIS-C8708(2004)に基づく試験の結果そう表記されています。
- JIS-C8708(2004)ではまず電池の形状や基本性能(容量など)を規定していて、次にその基本性能に見合ったサイクル充電特性・放電特性の試験項目が規定されていて、それら全てを満足する商品のみJIS規格に沿ったものとして販売することができます。この中でサイクル充電特性は「定格容量の60%未満になるまで」「規定の放電試験をおこう」ことで何回充電して使用できるかを測定しています。そして、この回数が「500回以上でなければならない」と規定されています。エネループはこの試験で1000回以上の成績を出しているものと考えられます。
- エネループの「1000回くりかえし使用できる」というのも、このJIS C7808(2004)試験上での数字ですので、実際の家庭での使用では1000回以上繰り返し使用できる使い方もあれば、そうでない使い方もあるということですね。
- どの位で継ぎ足し充電をするとメモリー効果が起きにくいのか?
- 残念ながら『どの位で継ぎ足し充電をするとメモリー効果が起きにくい』というのは一概には言えません。
- 各メーカーの発表では最新のニッケル水素電池では中身の改良が進み「メモリー効果の心配は無く、継ぎ足し充電OK」とされています(詳しいデータは公開されていません)。
- これを信じるのであれば、よほど極端な使用方法で無い限り、どのような中途半端な状態での継ぎ足し充電でも目に見えて「使えねー!」と思うような惨いメモリー効果は現われないということです。
- 充電器は急速・通常タイプのどちらがよいか?
- 通常タイプの充電器を選ぶ理由は「急速充電は電池の寿命を縮める“らしい”から」という方が多いと思います。「急速充電では電池の寿命を縮める」という噂話が先行していますが、サンヨーの公式回答として急速充電器(三洋純正品)でも「エネループの充電回数に関する性能は悪くなることはない」とのことでした。
- 但し、ここで「損なわないだろう」としか書けないのは、どこにも絶対に性能を損なわないと三洋も表記していないこと、また急速充電末期の発熱等で多少は電池の性能が落ちる可能性は否定できない技術的な問題が残ることなど、完全に何も損なわずに急速充電しても低速と同じだとはどこにも保証はありません。
- リチウムイオン充電池の保管方法は?
- 以下の2点を守ればリチウムイオン充電池の保管時の寿命は延びます。
- できるだけ少ない容量充電で保管する。
- できるだけ低温で保管する。
- ただし、少ない容量といっても0%に近い状態では、いくら自己放電の少ないリチウムイオン充電池でも長期保管中に電圧が下がってしまう事は避けられません。保管期間とその電池の個性(放電量)にあわせて適切な充電量で保管を開始してやれば良いのです。