2010年1月25日月曜日

ベンツのサイドミラー

今日の会社帰りに医者に寄った時の事です。

診察が終わって病院の外に出てから、子供に会えるように妻に帰るメールを入れました。そして、送信ボタンを押して自転車にまたがり、信号待ちをしている車の列の右横を何気なく通り抜けようとしました。
その道は一方通行になっていて、そして車道右には沢山駐輪してあり、その中の1台が少し車道側にはみ出している状況でした。惰性で自転車を走らせ、その自転車をかわした心算だったのが、「ゴツン」という音がして、信号待ちをしている車のサイドミラーにハンドルを当ててしまいました。何故かぶつかる直前に車のサイドミラーに当ててしまう自分が脳裏に映りました。

ぶつけた車を見ると白のベンツ。内心「やっちゃったぁ」と冷や汗もの。間髪いれずウィンドウが降りて、「無理に通るからだろ」と言われました。その人は50歳前後の無愛想な人で、取り敢えずミラーを収納しようとしても閉じない様で、良く見ると小さな傷らしきものがありました。

気付くと信号が青になっていて、後ろの車からクラクションを鳴らされた為、前進して路肩に駐車してもらい、話をする事になりました。ホントは最初の段階で「逃げちゃおうか?」という気持ちも少しありましたが、ここで逃げると良くない気がして留まる事にしました。

「身分証とかあるのか?」と問われ免許書を見せると、軽く見ただけで返されました。控えるのかと思ったのですが意外でした。
さらに「この辺りに住んでいるのか?」と聞かれ、「いえ、病院に来たのです」と答えると、「○×病院か?どこなんだ?」と妙に病院名を気にする様子。堅い感じからひょっとして医者かな?と思いつつ病院を告げると、今度は病名を聞いてくる始末。何の関係があるんだ?と思いつつ、こちらに非があることと医者、弁護士、先生の類で、逆らうと拗れるだろうと思い正直に答えると、特に反応も薄く相変わらずの無愛想。「家は何処だ?」と聞かれ答えると、そんな遠い所から自転車かと呟いていました。
今度は車に乗り「次の通院は何時だ?」と聞かれ予定を答えました。内心その時までに修理に出しておくから、その時清算かな?と思っていると、「それまでに病院に電話しておくかも知れん。まぁ、悪いようにはせん」と言われました。もう行ってもいいぞという雰囲気でしたが、念の為「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか?」と丁寧に聞くと、少し不機嫌そうに「△□病院だ」と。やはりお医者さんでした。

信号が青になると「気を付けて帰りなさい」と言いつつ走り去って行きました。どうもぶっきら棒ですが良い人の様でした。
帰ってから妻に事の顛末を告げると、「それ位で済んだのだから運がよかったのよ。あぶない人じゃなくてよかったね」と言われましたが、まったくその通りです。でも、ベンツのミラーは10万位取られるかもと言うと「げっ、小遣いから出してよ」と言われてしまいました。さて、どうなるでしょうか?